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英語学習書の編集者とネイティブ校閲者による英語やアメリカ文化の解説ブログ

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第2文型のキホン

第2文型は〈主語+動詞+補語〉つまり〈S+V+C〉の形をとります。

ここでシンプルな第1文型でご紹介した第1文型の文に再度登場してもらいましょう。

The road ends here.

     S         V

ここで行き止まりだ。

 第2文型は、こちらの第1文型のように動詞(V)で終わることができず、後に必ず補語が必要になります。ちなみに、補語は英語でcomplementというので、文法書ではCと表記されます。

 

具体的な例を見てみましょう。

He is a student.

 S  V      C

彼は学生だ。

この文は、He isだと何が何だか分かりませんね。

なので、 補語(a student)が必ず必要です。

補語というと小難しい響きになりますが、補語=主語(この場合はHe)を説明して意味を完全にするもの、と頭に入れておきましょう。

 

第二文型を判断する基準として

S=C

これは絶対に押さえておきましょう。

上の例文だと、He=student(彼=学生)で=の関係が成り立ちますね。

第3文型と第2文型を見分けるときに絶対必要になるルールです。

 

この第2文型になる動詞は、ある程度限られており、特徴ごとにグループわけしておくと、英語を話す力&読む力が上がるので、ぜひこの機会に覚えてください。グループは4つあります。

 

①状態:「〜である」「〜だ」と、シンプルに状態を表す

このタイプの文で必ず押さえるべきなのは、be動詞の文です。

It was dark outside.

S  V      C

外は暗かった。

これは、日が沈み、外灯もなく、暗いという状態のみを表します。

 

②状態の変化:「〜になる」という状態の変化を表す

(1)大定番 get

まずは大定番の動詞から

Don't get angry.

         V      C

怒らないで。 ※命令文なので主語(S)がない特殊な文です

 これは「怒っていない状態」→「怒っている状態」への変化を表します。

 

(2)書き言葉のbecome

getと同じ意味になりますが、少し堅めで書き言葉で好まれます。私がカナダに住んでいたときの感触では、「〜になる」と話し言葉で言うときにbecomeをほとんど聞いたことがありません。

He became a doctor.

S       V          C

彼は医者になった。

 

(3)良くない変化を表すgo

getは通常「悪い変化」「望ましくない変化」を表します。

この「良くない変化」の感覚をつかんでいただくために数例挙げます。

He went gray.

S     V      C

彼は白髪まじりになった。 

※白髪=通常は老化現象としてネガティブに捉えられる

 Eggs soon go bad.

    S            V    C

卵はすぐに悪くなる。

※「食品がいたむ」go badは頻出

 Something went wrong with my computer.

      S          V         C

コンピュータの調子がおかしい。

※直訳は「私のコンピュータの何かが悪くなった」

 

(4)好ましい変化を表すcome

comeは、どちらかというと好ましい変化を表すことが多い語です。「結果的に〜になる」というニュアンスも含みます。

His dream came true.

    S          V        C

彼の夢は叶った。

Everything came right.

    S             V       C

万事うまくいった。

 

③ 印象:ざっくりと印象を表す

これに当てはまるのは、seem, look, appearです。

よく教科書で「〜のようである」と訳される語ですね。印象を漠然と表す語で、断定的ではありません。

日本語の日常会話でいうと、lookは「〜な感じだ」「〜みたいだね」といった意味に近い語感かと思います。

                                      3語の違い

  • seemは話し手の思ったこと(主観的な印象)を表す
  • lookは見たままの印象を言葉にするときに使う。口語的話し言葉で頻繁に使われる
  • appearも見たままの印象を言うが、「実際にはそうじゃないかも」という含みを持つときがある。書き言葉向き

That seems best to me.

    S     V       C

それがベストなように思える。

※話し手の独断に基づく見解

He looks angry.

  S    V      C

彼は怒っているみたいだ。

※見た目から怒っていることが明らか

 

④ 感覚:目、耳、鼻、肌、舌で感じることを表現する

He looks happy.

  S    V      C

彼は幸せそうだ。

 This food smells delicious.

       S           V        C

この食べ物は美味しそうなにおいがする。 

 

まとめ

いかがでしたか。

第1文型よりも頭に入れることが多くて大変かもしれませんが、ここをしっかり押さえておくと、続く第3文型の飲み込みも早くなります。一緒に頑張りましょう。 

  • 第2文型は〈主語+動詞+補語〉つまり〈S+V+C〉の文
  • 第2文型の補語は、主語を補助的に説明するもの
  • S=Cの関係が成り立つ
  • 第2文型で使われる動詞は4つにグループ分けできる